ヤマハンノキ(山榛木)(読み)ヤマハンノキ(英語表記)Alnus hirsuta

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヤマハンノキ(山榛木)」の意味・わかりやすい解説

ヤマハンノキ(山榛木)
ヤマハンノキ
Alnus hirsuta

カバノキ科の落葉高木。日本各地の山地に自生し,高さ 15m以上にもなるが小さな木も多い。葉は円形に近く,基部は心臓形となり,葉縁は5~8浅裂してさらに細かい鋸歯をもつ。葉の表は黄緑色,裏は灰白色。葉裏に毛の多いものをケヤマハンノキといって区別する場合もある。春早く,葉を出す前に花をつける。雄花序は細長い円柱状で,尾のように垂れ下がり,黄色い花粉を大量に出す。雌花紫色で,小型の松かさ状。熟すると長さ 2cmほどの果球をつくり,翌年の開花期まで残る。樹皮果実タンニンを含み,古くから染料として用いられた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android