メタカラコウ(雌宝香)(読み)メタカラコウ(英語表記)Ligularia stenocephala

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メタカラコウ(雌宝香)」の意味・わかりやすい解説

メタカラコウ(雌宝香)
メタカラコウ
Ligularia stenocephala

キク科多年草で,アジア東部の暖温帯に分布する。北海道を除く日本各地の深山湿地に生える。茎は無毛で直立し,分枝しない。根出葉は長さ,幅とも 20cm前後の三角状心臓形で長柄をもち,不整の歯状鋸歯が目立つ。茎葉は3枚で互生し,上部のものほど小さく,葉柄基部は広い鞘となる。夏に,茎の先に短柄のある黄色の頭状花を総状につける。各頭花の周辺には長さ2~3cmで1~3個の舌状花があるが,まれにないものもある。中央には両性の管状花が数個ある。総包は細い管形で5片から成る。痩果には汚白色の冠毛がある。近縁オタカラコウ (雄宝香) L. fischeriが大型で,各頭花に 10個近い舌状花があってはなやかなのに対し,本種はすっきりとした花をつけるのでこの名がある。

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