マコマイ場所(読み)まこまいばしよ

日本歴史地名大系 「マコマイ場所」の解説

マコマイ場所
まこまいばしよ

近世の場所名。マコマイ川を中心に設定され、シコツ十六場所の一つで(松前国中記)、元禄郷帳に「まこまへ」とある。西はタルマイ場所、東はアツマ場所、北はホタナイ場所に接し、南は海(太平洋)に臨むが、地域を明確にすることは難しい。マコマイは苫小牧川の原名で、かつての河口は現在の苫小牧港(西港)東方にあり、鰯漁の盛んな地であった(苫小牧市史)。なおこの河口は苫小牧川の切替え以前のもので、現在の真砂まさご町の地にあたり、同町は昭和五〇年(一九七五)七月の区画整理で新設されたが、それ以前の付近一帯は真小牧まこまいと表記されていた。

津軽一統志」に「まこない」は「こゑつい」(コイトイ)より三里で、「川有 シチ持分 鷹小屋有」とあり、「狄蜂起集書」には「まこ内 是迄三里 川有 七持分 鷹小やあり」とある。両書とも狄おとなシチ(七)の持分とし、前者では宮崎市左衛門、後者では宮島勘右衛門の商場となっているが、両者は松前藩士の同一人物と思われる。鷹小屋は鳥屋と称する鷹打場で、一七〇〇年(元禄一三年)の支配所持名前帳に「志古津ノ満古前鳥屋四ケ所」とあり、松前藩士厚谷六左衛門の支配地であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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