ポルトガル社会党(読み)ポルトガルしゃかいとう(英語表記)Partido Socialista Portuguesa

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ポルトガル社会党」の意味・わかりやすい解説

ポルトガル社会党
ポルトガルしゃかいとう
Partido Socialista Portuguesa

ポルトガル政党。 1964年 M.ソアレスらが中心となって結成した社会主義行動党 ASPを 73年改名したもの。 74年4月のポルトガル軍事クーデターまでは非合法政党だったが,クーデター後は民主勢力の中核として6次にわたる軍民臨時内閣に閣僚を送り込んだ。 75年4月の制憲議会選挙では得票率 37.87%,76年の第1回総選挙では同 34.97%でいずれも第1党となり,76年7月ソアレス首相のもとに少数単独政権を発足させた。 77年 11月経済危機と党内対立のためソアレス内閣は総辞職したものの,翌年1月に社会民主党と連合して,第2次ソアレス内閣を樹立した。しかし,79年 12月の総選挙で中道右派連合の民主連合に敗退。 83年再び社会民主党との連立政権を樹立したが,85年6月社会民主党の閣僚引揚げで崩壊し,その後の総選挙で社会民主党に敗北して第2党となった。 86年ソアレス書記長が大統領選挙当選,91年再選されている。 92年2月,ソアレスに代り A.グテレスを新書記長に選出し,93年 12月の地方選挙では過去最大の議席を獲得したほか,95年 10月の総選挙でも第1党に躍進,グテレス内閣を発足させ,さらに翌 96年の大統領選挙でもリスボン市長をつとめたサンパイオを擁立し勝利に導いた。

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