ボールトン(Matthew Boulton)(読み)ぼーるとん(英語表記)Matthew Boulton

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ボールトン(Matthew Boulton)
ぼーるとん
Matthew Boulton
(1728―1809)

イギリスの企業家。ワット蒸気機関の製造、販売で知られる。バーミンガムの金属加工業者の子として生まれる。父の事業を継ぎ、1762年にソホー製造所を設立、金属製装身具を製造した。1768年以降、ワットの蒸気機関の将来性に着目して、その完成を援助し、1775年にボールトン‐ワット商会を設立した。最初は部品の多くを外注に依存し、組立てと特許料徴収を主業務としたが、しだいに一貫生産に移行した。この経営でボールトンは主として営業面を担当したが、造幣機械(1790年特許)などの発明でも知られ、またバーミンガムの科学者の社交クラブ、ルナ・ソサイエティLunar Societyでも活躍した。

[水野五郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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