日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ボイル(Willard S. Boyle)
ぼいる
Willard S. Boyle
(1924―2011)
カナダ生まれのアメリカ人物理学者。カナダ・モントリオールのマックギル大学で博士号を取得後、アメリカのベル研究所の研究員となり、通信科学部門の本部長を務めた。2009年にジョージ・スミスとともに「電荷結合素子(CCD:Charge Coupled Device)センサーの発明」によりノーベル物理学賞を受賞した。
ボイルはスミスとともに1969年に光を電気信号に変える素子を集積し、画像として記録する方法を考案。これは画像を電気信号に変換する際、光から発生した電荷を受光素子が読み出し、これを電荷結合素子とよばれる回路素子を用いて転送する方法である。現代ではデジタルカメラ、デジタルビデオ、内視鏡などに応用されるようになった。また、望遠鏡で天体の微弱な光をとらえることもできるため、天体写真の撮影の分野でも大きな貢献をした。
[馬場錬成]
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