ベスナリノン

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ベスナリノン」の意味・わかりやすい解説

ベスナリノン

慢性心不全に用いられる経口強心薬。従来の強心薬であるジギタリス系,カテコールアミン系の薬物は,心筋の収縮力とともに心拍数も増加させるため,心臓の負担を増し,不整脈,頻脈などの副作用をもっていた。ところがベスナリノンは,1回の収縮力を高め,拍動数をふやさないこと,また耐薬性を生じないなどの長所をもっている。他剤の投与で効果のない心不全患者に対して広く用いられているが,顆粒白血球のなくなる無顆粒球症という重篤な副作用の例が確認されているため,使用には医師の十分な管理が必要とされている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android