ブルサとジュマルクズック:オスマン帝国発祥の地(読み)ブルサとジュマルクズック オスマンていこくはっしょうのち

世界遺産詳解 の解説

ブルサとジュマルクズック オスマンていこくはっしょうのち【ブルサとジュマルクズック:オスマン帝国発祥の地】

2014年に登録された世界遺産(文化遺産)。ブルサトルコの北西部、マルマラ地方にあるブルサ県の県都で、14世紀初頭にオスマン帝国最初の首都が置かれた土地。シルクロードの西端、ヨーロッパの東端に位置し、各県と接していることから古くから交易拠点として栄え、オスマン朝時代から続く帝国の基盤となる当時のスルタンたちの廟やモスク、大衆浴場など歴史的建造物が保存されているほか、初代皇帝オスマン1世をはじめとする陵墓も残されている。また緑の街、温泉の街としても名高いブルサは多くの公園や緑地がみられ、古くからの産業や自然美を今に残している。そして700年の歴史を持つジュマルクズックは、ブルサ市街中心部から東へ約10kmに位置する村落で、オスマン帝国時代から受け継がれるトルコ伝統様式の家屋が残されていることで知られる。このように伝統的な古い町並みが保存され、オスマン帝国時代の生活の様子を知ることのできるという文化的価値によって、世界遺産に登録された。◇英名はBursa and Cumalikizik: the Birth of the Ottoman Empire

出典 講談社世界遺産詳解について 情報