ブランケンブルク(Friedrich von Blankenburg)(読み)ぶらんけんぶるく(英語表記)Friedrich von Blankenburg

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ブランケンブルク(Friedrich von Blankenburg)
ぶらんけんぶるく
Friedrich von Blankenburg
(1744―1796)

ドイツの美学者。ポメルン地方の貴族の出。ズルツァーの美学論の影響を受け、ドイツ小説論の展開を基礎づけた。その著『小説試論』(1774)で、小説に劇の対話形式を取り入れる新たな手法の可能性を説く。ゲーテ書簡体小説『若きウェルテルの悩み』が世に出るや、『ウェルテル論』(1775)を執筆、一個の人間の内面史を演劇的手法で描いた、完成の極致を示す作品として高く評価した。

[新保弼彬]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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