日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ブキャナン(George William Buchanan、外交官)
ぶきゃなん
George William Buchanan
(1854―1924)
イギリスの外交官。外交官であった父の任地コペンハーゲンで生まれる。1876年外交官となり、東京、ダルムシュタット、ソフィアなどでの勤務を経て、1910年駐ロシア大使となった。イギリス・ロシア協商が結ばれていても矛盾の多かった両国関係の改善に努力し、第一次世界大戦が始まると、ロシアの戦争努力を強めさせることに力を注いだ。ロシア革命時には、社会主義への嫌悪感を明らかにしつつも、ロシアの戦線離脱を食い止めようとした。1918年1月ロシアを離れ、ついで駐イタリア大使を務めた。
[木畑洋一]