ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説
フリードリヒ3世[ファルツ伯]
フリードリヒさんせい[ファルツはく]
Friedrich III, Pfalzgraf
[没]1576.10.26. ハイデルベルク
ファルツ伯兼選帝侯 (在位 1559~76) 。最初カトリックの教育を受けたが,ルター派の妻を迎え,彼自身は 1546年カルバン主義に改宗。 59年ファルツ伯の地位を継ぐと,61年以降組織的にカルバン主義を領内に広めた。しかし長男ルートウィヒを頭目とする領内ルター派貴族の抵抗もあり,55年のアウクスブルクの和議ではカトリックとルター派のみが認められたので,カルバン派としての彼の地位は不安定であった。プロテスタント諸侯を糾合してハプスブルク家に対抗しようと企てたが成功しなかった。フランスの宗教戦争に際しては,ユグノーの求めに応じて援軍を送っている。
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