ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説
フランシスコ[アッシジ]
Franciscus Assisiensis
[没]1226.10.3. アッシジ,ポルツィウンコーラ
フランシスコ修道会の創立者。イタリアの守護聖人 (祝日 10月4日) 。フランチェスコとも呼ばれる。イタリア名 Giovanni Francesco Bernardone。ラテン語,フランス語,吟遊詩人の文学を学び,軍人生活に入ったが,スポレトで幻視を得て帰郷し,世俗的財と家族の絆を捨て清貧の生活に入った。サン・ダミアノ聖堂を再建し,キリストのことばを聞いて説教を開始。弟子が集まると単純な生活戒律をつくり,1209年教皇の認可を得た。 1212年アッシジのクララを中心とする女弟子を定住させて戒律を与え,クララ会を創始,1221年フランシスコ会第三会を始めた。会は国外にも急速に発展。 1217年エジプトに渡ってスルタンに説教し,感服させて聖地巡礼を許されたという。帰国して新しい戒律を編み,1223年教皇の認可を得た。 1224年夏ラベルナ山において聖痕を受け,盲目となって生涯を終えた。ジョット・ディ・ボンドーネら多くの画家によって描かれた。アッシジにフランチェスコ博物館がある。
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