フェンサグスク(読み)ふぇんさぐすく

日本歴史地名大系 「フェンサグスク」の解説

フェンサグスク
ふぇんさぐすく

[現在地名]糸満市名城

大殿内山うーどうんちやま名城なーぐすくグスクともいう。名城なしろ集落北側の丘陵西端部、標高二五メートルに位置する。グスクの南側はなだらかだが北側は断崖となっている。崖下には貝塚時代後期からグスク時代の貝塚が形成されており、一九五四年(昭和二九年)に発見されフェンサぐすく貝塚と名付けられた。グスクの築城年代は不明だが、南山なんざんグスクから来たタルサマ王が初代按司となったなど、幾つかの口碑伝承が残る。構造は北東端部から東側にかけて内部を囲むように石積みがみられるが、西から北側にかけての崖縁部には確認されていない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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