バートン(William Meriam Burton)(読み)ばーとん(英語表記)William Meriam Burton

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

バートン(William Meriam Burton)
ばーとん
William Meriam Burton
(1865―1954)

アメリカの石油精製技術者。ウェスタン・リザーブ大学、ジョンズ・ホプキンズ大学で学び、1889年にスタンダード石油会社に化学者として入社、1895年に技師長となる。当時の石油精製の最大の課題は、自動車の普及に伴って増大してきたガソリン需要に応じるため、原油からのガソリン収得率を向上させることであったが、1912年に彼は熱分解によるバートン法を完成した。その普及はきわめて急速で、1913年の1月に最初の熱分解装置12基が稼動を始め、1917年にはスタンダード石油会社(インディアナ)で500基が稼動していた。この功績により1915年に副社長に昇進、1918年から1927年には社長を務めた。また、1918年にはアメリカ化学会からウィラード・ギッブス賞、1921年には化学工業協会からパーキン賞を授与された。

[加藤邦興]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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