バイロイトの新宮殿(読み)バイロイトのしんきゅうでん

世界の観光地名がわかる事典 「バイロイトの新宮殿」の解説

バイロイトのしんきゅうでん【バイロイトの新宮殿】

ドイツ南部、バイエルン州北部のフランケン地方の小都市バイロイト(Bayreuth)旧市街にある宮殿。バイロイトの中央駅(Hauptbahnhof)から約1km、徒歩10~15分ほどのところにある。居城(旧宮殿、Altes Schloss)を焼失したブランデンブルク・バイロイト辺境伯のフリードリヒ(1711~1763年)と夫人のヴィルヘルミーネ(Wilhelmine von Preuβen、1709~1758年、プロイセンのフリードリヒ2世=フリードリヒ大王の姉)が、建築家の聖ピエールの設計により1753年から翌1754年にかけて建設した。ポツダム(Potsdam)のサンスーシ宮殿(Schloss Sanssouci)をモデルとしてつくられたもので、バイロイトのロココ建築の象徴的建築とされている。現在、1階は博物館となっていて、2階に宮殿が復元されている。宮殿内部は、ピンクのスタッコ装飾で飾られた絢爛豪華な内装で、宮殿内には、金箔の天井と鏡を多用した壮麗なヴィルヘルミーネの居室「鏡の間」や、ヴィルヘルミーネの音楽室「音楽の間」のほか、「日本の間」などがある。イタリア館は、ヴィルヘルミーネの死後に増築されたものである。なお、旧宮殿は第二次世界大戦中、爆撃により倒壊したが、もともと宮殿があったバイロイト旧市街最大の繁華街のマキシミリアン通りに修復・再建されている。

出典 講談社世界の観光地名がわかる事典について 情報