日本大百科全書(ニッポニカ) 「ニッチ(建築用語)」の意味・わかりやすい解説 ニッチ(建築用語)にっちniche 壁を凹状にえぐった部分のこと。壁龕(へきがん)ともいう。その上部はしばしばアーチ形の装飾がついたり、半ドーム形の天井になったりしている。西洋の建物は厚い壁でつくられているので、室内意匠に変化を与えるために壁の表面に凸形の飾り柱をつけたり、凹形のニッチを設けたりした。ニッチの中には台を据えて、その上に彫刻を置いたり、花瓶を飾ったりしている。トンネルや橋梁(きょうりょう)などのわきに設けられた非常用の凹形の退避空間もニッチという。[小原二郎] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例