ニシキヒザラガイ(読み)にしきひざらがい(英語表記)Onithochiton hirasei

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ニシキヒザラガイ」の意味・わかりやすい解説

ニシキヒザラガイ
にしきひざらがい / 錦石鼈
Hirase's chiton
[学] Onithochiton hirasei

軟体動物門クサズリガイ科のヒザラガイ房総半島から台湾に分布し、潮間帯の岩礫(がんれき)底にすむ。体長55ミリ、体幅30ミリ、体高15ミリに達し、長楕円(だえん)形。殻板は平滑で中央がやや角張る。肉帯はやや広く平滑で、紅褐、緑褐、赤褐、黄褐、橙(だいだい)など、さまざまな色彩をした縞(しま)模様や雲斑(うんはん)状模様が美しい。えらは40対以上ある。

[奥谷喬司]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニシキヒザラガイ」の意味・わかりやすい解説

ニシキヒザラガイ
Onithochiton hirasei

軟体動物門多板綱ヒザラガイ科。体長 5.5cm,体幅 3cm。体は長楕円形で,背面には8枚の殻板が前後に並び,そのまわりを肉帯が囲む。頭板は半円形,中間板は横長,尾板は倒三角形。殻板の殻頂を中心にして共心円状に皺状の筋があるが,老成すると殻表は平滑となる。色彩は変異に富むが,赤褐色橙色など鮮かな色彩のものが多い。肉帯は外見上平滑な革状で横縞がある。軟体の鰓は 40~43対あり,足の全長に及ぶ。房総半島以南,台湾に分布し,潮間帯の岩礁にすむ。

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