ニガナ(苦菜)(読み)ニガナ(英語表記)Lactuca dentata

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニガナ(苦菜)」の意味・わかりやすい解説

ニガナ(苦菜)
ニガナ
Lactuca dentata

キク科の多年草。東アジアの温帯から亜熱帯に広く分布し,山地丘陵に最も普通にみられる。茎は直立し高さ 30cmほどになり走出枝は出さない。根生葉は不整に羽裂し,茎葉はより小型で,基部は耳状になって茎を抱く。茎,葉ともに傷をつけると白い乳液を出し苦みがある。初夏に茎の上部が分枝して,各枝先に黄色の頭花を集散花序状につける。それぞれの頭花は数個の舌状花だけから成る。果実は小型の細長い楕円形の痩果で,上端に淡褐色の冠毛をもつ。本種は非常に変異に富み多くの亜種変種に分けられている。亜種には海岸の岩壁に生えるイソニガナがあり,変種には白色の頭花をつけるシロバナニガナや高山に生えるタカネニガナ (高嶺苦菜),クモマニガナなどがある。

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