ドリュク(英語表記)Deluc, Jean André

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ドリュク」の意味・わかりやすい解説

ドリュク
Deluc, Jean André

[生]1727.2.8. ジュネーブ
[没]1817.11.7. ウィンザー
スイス生れで,おもにイギリスで活躍した地質学者,自然哲学者。初めパリを中心に商業活動に従事,広く旅行し,各地の地質動植物に関する知識を深めた。のちロンドンに移り,ロイヤル・ソサエティ会員。一時ドイツに滞在し,ゲッティンゲン大学名誉教授 (1798~1804) 。パリの科学アカデミー通信会員。その後も数度にわたってアルプス地方を中心に旅行,調査,資料収集に努めた。豊富な学問的知見と,巧みな語学を駆使し,厳格なプロテスタント信者として,地質学と創世記調和を心がけ,地球の歴史に関する壮大な学説を展開,G.キュビエらを含む当時の人々に大きな影響を与えた。保守的な立場から J.ハットンの地球進化説に反対を唱えたことでも知られる。主著『地質学要論』 Elementary Treatise on Geology (09) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android