ドゥーチェ(読み)どぅーちぇ

山川 世界史小辞典 改訂新版 「ドゥーチェ」の解説

ドゥーチェ
Duce

語源ドゥクス(dux)という言葉は,古代ローマ帝国初期には武勲をあげた将軍に与えられ,ついで属州駐屯軍の指揮官名称となった。現代史ではファシズム統領を意味し,ムッソリーニ個人をさす。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のドゥーチェの言及

【ムッソリーニ】より

…以後20年にわたって首相の地位にあり,とくに25年1月力による支配の方針を表明した後,ファシズム体制を築いて独裁的な権力を掌握した。ファシズム内の諸潮流の均衡の上に立って,その時々で大臣を交代させながら,みずからはドゥーチェduce(ラテン語duxに由来し,指導者の意味)として最高の地位を保持した。しかし,第2次大戦で敗色が濃くなると政・財・軍各界からの批判が高まり,43年7月24日ファシズム大評議会で不信任の動議を突きつけられた。…

※「ドゥーチェ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」