ドイツ領南西アフリカ(読み)どいつりょうなんせいあふりか

山川 世界史小辞典 改訂新版 「ドイツ領南西アフリカ」の解説

ドイツ領南西アフリカ(ドイツりょうなんせいアフリカ)
Deutsch Südwest Afrika

ブレーメンの商人リューデリッツがアフリカ人から買った大西洋沿岸の土地を1884年にビスマルクドイツ帝国の保護下に置くと宣言して誕生した。86年にポルトガル,90年にイギリス条約を結び,南北の国境線が決定。ドイツ帝国は特許会社による鉱山の開発と並んで,多くのドイツ人を入植させた。こうした政策に対する不満からヘレロ‐ナマ蜂起が起きた。第一次世界大戦後は南アフリカ連邦委任統治領となる。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のドイツ領南西アフリカの言及

【ナミビア】より

…16~17世紀に北方よりヘレロ族,ダマラ族,オカバンゴ族などが南下し定着したが,全体として面積のわりには人口は希薄であった。 アフリカ分割を決めた1884‐85年のベルリン会議でこの地域はドイツ領とされ,ドイツ領南西アフリカが形成されたが,この地域唯一の港ウォルビス・ベイとその周辺だけはそれ以前からイギリスのケープ植民地に属していたため,のちのナミビア独立交渉の一つの争点となった。第1次世界大戦中,南アフリカ連邦が南西アフリカを占領し,戦後,国際連盟の下で南西アフリカは南アの委任統治領となった。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」