デバイ=シェラー法(読み)デバイ=シェラーほう(英語表記)Debye-Scherrer method

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「デバイ=シェラー法」の意味・わかりやすい解説

デバイ=シェラー法
デバイ=シェラーほう
Debye-Scherrer method

X線や粒子線の回折による結晶構造の研究のなかで最も簡便で広く用いられている方法。粉末回折法ともいう。方位が乱雑に分布している微結晶単色X線を当てると,ブラッグの条件を満足する方位の微結晶がX線を回折し,入射X線と2θ (θはブラッグ角) をなす方向に円錐状に回折X線が生じる。X線フィルム上には環状の回折図形が得られる。この環は結晶構造に固有であるから,その位置と強度の測定から物質の同定,結晶の格子定数や構造の決定ができる。検出には種々の計数管も用いられる。 1916~17年に P.デバイと P.シェラーにより開発された。 (→X線回折 )

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