ディミトロフグラト(読み)でぃみとろふぐらと(英語表記)Dimitrovgrad

デジタル大辞泉 「ディミトロフグラト」の意味・読み・例文・類語

ディミトロフグラト(Dimitrovgrad/Димитровград)

ブルガリア中部の都市。トラキア平原を流れるマリーツァ川沿いに位置する。名称は、ブルガリア人民共和国初代首相を務めたディミトロフにちなむ。1947年に建設が始まった計画都市であり、スターリン様式の建物が残る。同国有数の重工業中心地となったが、大気汚染や水質汚染をもたらし、大きな社会問題となった。ディミトロフグラート。ディミトロフグラドディミトロフグラード

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ディミトロフグラト」の意味・わかりやすい解説

ディミトロフグラト
でぃみとろふぐらと
Dimitrovgrad

ブルガリア中部、トラキア平原のマリーツァ川中流に位置する工業都市。第二次世界大戦後の1947年に都市の建設が始められ、共産党指導者ディミトロフを記念して命名された。首都ソフィアとはイスタンブール―ソフィア線の幹線鉄道で結ばれている。人口6万4857(2001)。この地方に産出する褐炭燃料とする火力発電所を中心として、セメント、化学関連の工場が建設された。社会主義時代の低能率で大規模な産業の典型で、低質の褐炭や環境保護に欠けた工場群は、大気土壌、マリーツァ川の水質汚染をもたらし、大きな社会問題を引き起こした。

[寺島憲治]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android