ダイコンソウ(大根草)(読み)ダイコンソウ(英語表記)Geum japonicum

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ダイコンソウ(大根草)」の意味・わかりやすい解説

ダイコンソウ(大根草)
ダイコンソウ
Geum japonicum

バラ科の多年草北半球温帯から寒帯にかけて,およびアンデス地方にも分布する属であるが,本種は日本各地の山地林間に普通にみられる。高さ 30~60cmとなり,根生する。葉は羽状複葉ダイコンの葉にやや似ている。初夏から夏に,茎頂に数個の径 1cmほどの黄花をつけ,5弁でおしべ,めしべは多数ある。

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世界大百科事典 第2版 「ダイコンソウ(大根草)」の意味・わかりやすい解説

ダイコンソウ【ダイコンソウ(大根草) Geum japonicum Thunb.】

平地や山地の木かげなどに普通な,バラ科の多年草。高さ50cm内外になり,全体に毛が多い。根出葉は羽状複葉で,側小葉は小さいが,頂小葉は卵円形で大きく,普通は浅く3裂する。茎につく葉は,ほとんど羽状にならない。花は夏から秋にかけて咲き,花冠は平開して径1.5cmほど,花弁は5枚で円形,濃い黄色,おしべは多数。果実には毛があり,先端は熟しても残っている。北海道から九州まで見られ,日本ではこの属の植物のなかで,最もひろく,また普通に見られ,中国にも分布する。

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