スギノアカネトラカミキリ(読み)すぎのあかねとらかみきり

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

スギノアカネトラカミキリ
すぎのあかねとらかみきり / 杉赤根虎天牛
[学] Anaglyptus subfasciatus

昆虫綱甲虫目カミキリムシ科に属する昆虫。一名キオビトラカミキリ。本州、四国、九州に分布し、スギ害虫として知られる。体長8~12ミリメートル。黒色触角や肢(あし)は暗赤褐色、上ばね前半も普通は赤みがあり、黒褐色と白色の毛で斑紋(はんもん)をつくる。また、触角第3~5節の先に小棘(しょうきょく)があり、上ばねの先も両側に棘(とげ)がある。成虫は4、5月に現れ花にもくるが、スギやヒノキ枯れ枝、伐採木、薪(まき)に集まる。幼虫生木の枯れ枝を食害し、成長すると幹部の材部に侵入し、「飛び腐れ」をおこさせる。

[中根猛彦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例