ジョチュウギク(除虫菊)(読み)ジョチュウギク

百科事典マイペディア の解説

ジョチュウギク(除虫菊)【ジョチュウギク】

シロバナムシヨケギクとも。西アジア〜南欧原産のキク科多年草で,日本には明治初年に渡来した。高さ30〜60cm。初夏茎頂に頭花をつける。舌状花白色,中央の筒状花黄色で,径3cm内外。花を乾燥したものを除虫菊花といい,殺虫成分ピレトリンを含むので蚊取線香農薬原料として盛んに栽培された。アカバナムシヨケギクは南西アジア原産で観賞用とする。舌状花は紅色。
→関連項目蚊取線香キク(菊)殺虫剤

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ジョチュウギク(除虫菊)
ジョチュウギク
Chrysanthemum cinerariifolium; pyrethrum

キク科の多年草。一名シロバナムシヨケギク。バルカン半島のダルマチア地方原産。日本では瀬戸内海周辺や北海道で多く栽培される。茎は高さ 30~60cmで全体に白い絹毛におおわれる。葉は2,3回羽状に裂け,裂片は細長い線形。5~6月頃,長い花柄の先に径約 3cmの頭状花をつける。周辺に白色の舌状花が 15~20個並び中央は黄色の管状花から成る。花を乾燥したものには殺虫力があり,有効成分はピレトリンである。粉末にしてかつては蚤取り粉など殺虫剤として広く使用された。また蚊取り線香の原料として現在も使われている。

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