サントシャペル寺院(読み)サントシャペルじいん

世界の観光地名がわかる事典 「サントシャペル寺院」の解説

サントシャペルじいん【サントシャペル寺院】

フランスの首都パリ中心部のシテ島にある、ゴシック様式教会堂。フランス王のルイ9世(1214~1270年)が、ビザンチン皇帝から購入したキリスト聖遺物(キリストがかぶったとされる荊冠)を収める王宮礼拝堂として、1284年に完成させたものである。王宮はなくなってしまったが、この教会堂は残された。ゴシック建築傑作ともいわれ、またパリ最古のステンドグラスがある教会として知られている。ルイ9世は、直接王宮からこの礼拝堂の2階に行くことができるように王宮と寺院を連結し、2階は王や王族、高位の貴族らが利用する礼拝堂として、1階は王宮で働く人々が利用する礼拝堂として使われていた。ステンドグラスは2階の礼拝堂にあり、旧約新約聖書の約1100の場面が描かれていて、その約半分が13世紀につくられたものである。フランス革命時の争乱で大きな被害を受けたが、19世紀に大規模な修復が行われた。

出典 講談社世界の観光地名がわかる事典について 情報