クーロンブロケイド

化学辞典 第2版 「クーロンブロケイド」の解説

クーロンブロケイド
クーロンブロケイド
Coulomb blockade

電子間のクーロン相互作用により,電気伝導が妨げられる現象.現象としては古くから研究されてきた,一様でない金属薄膜の電気伝導が基礎となっている.トンネル効果により電子が薄い酸化膜により隔てられた微粒子間を移動することで,中性であった微粒子が帯電し,このときの静電エネルギー増加 EC がボルツマン因子

eEC/kBT
として電気伝導率に比例すると考えられている.この関係を利用することで,電子1個が量子ドットを通り抜けることを制御できるようになるので,単電子トランジスターへの応用が期待されている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android