クェリヌス(英語表記)Quellinus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クェリヌス」の意味・わかりやすい解説

クェリヌス
Quellinus

アントウェルペンの芸術一家。 17世紀初頭に活躍した彫刻家エラスムス・クェリヌス1世に始る。その息子エラスムス2世 (1607~78) はルーベンス弟子として知られる画家。その弟アルテュス1世 (09~68) はフランドルバロックを代表する彫刻家。ローマで F.デュケヌアの弟子となり,またベルニーニの影響を受けた。 1640年アントウェルペンで聖ルカ組合に加盟する親方となり,様式的にはルーベンスの影響を強めた。 48~55年アムステルダム市庁舎の内外装飾を担当。アルテュス1世の息子アルノルト (アルテュス3世) は彫刻家としてイギリスで活躍。エラスムス2世の息子ヤン・エラスムス (34~1715) はイタリアで修業し,アントウェルペンで活躍した画家。ベロネーゼとルーベンスの影響を強く受け,宗教画,歴史画を多く描いている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android