翻訳|Camp David
アメリカ合衆国の首都ワシントンの北西約120km,メリーランド州カトクティン山脈にある大統領専用の別荘。F.D.ローズベルト大統領の静養地(シャングリ・ラ)としてつくられ,1945年には大統領の公式の別荘となり,53年,アイゼンハワー大統領が孫の名にちなんで改名した。人里を離れての首脳会見の場所としても使用されてきた。59年9月,アイゼンハワー大統領と訪米中のソ連のフルシチョフ首相がここで会談し,米ソ間の緊張緩和へ重要な一歩が画されることになり,キャンプ・デービッドの名は世界的に知られるようになった。その後,カーター大統領が78年9月,エジプトのサーダート大統領とイスラエルのベギン首相とをここに招き,13日間に及ぶ会談の末,中東和平のためのキャンプ・デービッド合意を結んだことも有名。
執筆者:斎藤 真
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…そのため,アメリカではこの名がユートピアの同義語となり,J.ヒルトンの小説《失われた地平線》(1933)に描かれたチベット山中の理想郷シャングリラShangri‐Laのモデルともなった。のちF.D.ローズベルトはメリーランドの大統領別邸(現在のキャンプ・デービッド)を,平和への希求を込めてシャングリラと名づけた。【荒俣 宏】。…
※「キャンプデービッド」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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