ガルシニア・カンボジア(読み)がるしにあかんぼじあ

食の医学館 「ガルシニア・カンボジア」の解説

がるしにあかんぼじあ【ガルシニア・カンボジア】

ガルシニア・カンボジアは南アジアに自生するオトギリソウ科柑橘類(かんきつるい)で、その果皮から有効成分が抽出されます。食べながらやせられるとして脚光を浴びているダイエット食品です。
〈余分な糖質が脂肪になるのを防ぐ〉
○栄養成分としての働き
 ガルシニア・カンボジアのダイエット有効成分はHCA(ハイドロキシクエン酸)です。食事でとった糖質脂質ブドウ糖にかえられエネルギーとなり、余った分はATPクエン酸リアーゼという酵素の働きで脂肪となって蓄えられます。食前にガルシニアをとると、HCAがその酵素と結合して働きを阻害し、脂肪をできにくくします。
 また脂肪の生産のときにいっしょにできる脂肪酸も、この結果不足します。不足分を補うために、蓄積された体脂肪が分解されます。通常はATPクエン酸リアーゼの働きが阻害されると酸性体質になってしまうのですが、ガルシニア・カンボジアではそれがありません。またHCAは肝臓リパーゼの反応を抑制し、脂肪が腸管から吸収されるのを抑えることも判明しています。これらの働きから、食べてもふとらないのです。
 さらに体脂肪にならなかったブドウ糖はグリコーゲンにかえられるため、あまり空腹感を感じなくなり食事量も減ります。無理に食事量を減らすことがないので、いわゆるリバウンドが起こりにくいのも利点です。肥満防止は美容面ばかりでなく、脂質異常症高血圧など生活習慣病を予防するうえでもたいせつです。

出典 小学館食の医学館について 情報

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