カルボキシ基(読み)カルボキシキ(英語表記)carboxy group

デジタル大辞泉 「カルボキシ基」の意味・読み・例文・類語

カルボキシ‐き【カルボキシ基】

カルボキシル

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カルボキシ基」の意味・わかりやすい解説

カルボキシ基
かるぼきしき
carboxy group

1価の原子団-COOHをいう。以前はカルボキシル基carboxyl groupともよばれていたが、IUPAC命名法の1993年の勧告で遊離基名と置換基名は区別されることになり、カルボキシに「ル」を付したカルボキシルという名前は遊離基・COOHに限られるので、置換基としての-COOHにはカルボキシ基が与えられた。

 この基はカルボニル基carbonyl groupとヒドロキシ基hydroxy groupの-OHが結合した構造をもつ官能基であるので、両者の英語名carbonylとhydroxyとを短縮して結び付け、カルボキシcarboxyと命名された。カルボキシ基の水素(-OH)は、水溶液中で解離して水素イオンを生じ酸性を示すので、この基をもつ化合物をカルボン酸と総称する。

[廣田 穰]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android