カネム−ボルヌ王国(読み)カネム−ボルヌおうこく(英語表記)Kanem-Bornu

旺文社世界史事典 三訂版 「カネム−ボルヌ王国」の解説

カネム−ボルヌ王国
カネム−ボルヌおうこく
Kanem-Bornu

9〜19世紀中部アフリカのチャド湖畔に栄えた黒人王国
黒人とベルベル人の混血カヌリ族がヌジミを首都として建国。11世紀に王がイスラーム改宗,のち騎兵隊を組織しサハラ砂漠横断交易路の要衝として繁栄した。この王国によってスーダンのイスラーム化が進んだ。14世紀に遊牧民ブララ族の反乱によって,都を西方のボルヌに移した。これ以前をカネム王国,以後をボルヌ王国と呼ぶこともある。16世紀イドリース=アローマ王のとき最盛期を迎えた。彼はアラブ世界より鉄砲を輸入し,周辺を支配した。その後19世紀にはワダイ王国に吸収され消滅した。

出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android