カステロ・ブランコ(Camilo Castelo Branco)(読み)かすてろぶらんこ(英語表記)Camilo Castelo Branco

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

カステロ・ブランコ(Camilo Castelo Branco)
かすてろぶらんこ
Camilo Castelo Branco
(1825―1890)

ポルトガル小説家。通称カミーロ。リスボン生まれ。ロマン派文豪で、風俗小説創始者として知られ、約260の小説、戯曲、詩、評論などを書いたが、失明のためピストル自殺した。この間、人妻との恋愛事件で1年間の獄中生活を送ったが、そのときに書いた激情小説『破滅の恋』(1862)は、叔父をモデルとしたもので彼の代表作。ほかに、写実的傾向を示した田園小説『ミーニョ物語集』などがある。

[濱口乃二雄]

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