エネルギー問題(読み)エネルギーもんだい(英語表記)energy problem

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エネルギー問題」の意味・わかりやすい解説

エネルギー問題
エネルギーもんだい
energy problem

経済活動とエネルギー消費の間には非常に深い相関関係があるため,エネルギー政策は経済,産業政策と深い結びつきをもっている。日本は 1960年代,油主炭従政策を断行して高度経済成長を迎えた。また,エネルギー問題は地球環境問題とも密接なかかわりをもつが,特に二酸化炭素フロンなどによる温室効果は深刻であり,国際的な対応が求められている。 1992年,ブラジルのリオデジャネイロで「気候変動枠組条約」が 155ヵ国によって署名された。核融合などの次世代エネルギーの完成が 22世紀以降と予測されるなかで,それまでの過度的エネルギーシステムも模索されている。いずれにせよ 21世紀は「高能率,低環境負荷エネルギーシステム」の構築が重要なポイントとなるであろう。

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世界大百科事典(旧版)内のエネルギー問題の言及

【エネルギー資源】より

…このため,中期的には,当面利用しているタイプのエネルギー資源について,需要過多,供給迫(ひつぱく),資源の限界等が問題になることは十分ありうる。
【エネルギー需要の長期予測と資源】
 第2次大戦後,エネルギーの需要の趨勢(すうせい)と資源の賦存量を対比させて,エネルギー資源,とりわけ炭化水素資源の限界に直面する可能性を最初に指摘したのは,P.C.パトナムであった(《エネルギー問題の将来》1953)。パトナムは,エネルギー需要の動向を決める主要な要因として人口の増加率を考え,加えて,人口1人当りのエネルギー消費の増加傾向を考慮しながら,2050年までのエネルギー需要を予測した。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」