日本大百科全書(ニッポニカ) の解説 ウルマン(Regina Ullmann)うるまんRegina Ullmann(1884―1961) スイスの女流作家。ザンクト・ガレンに生まれる。早くからミュンヘンで創作活動に入り、リルケにその「純粋な詩的才能」を認められた。夢想的な『詩集』(1919)を残しているが、今日ではむしろ、素朴で写実的な短編小説の才能を評価されている。2巻の『作品集』(1960)に収められた短編小説は、目だたない人々や見捨てられた人々の生活をユーモアに満ちた筆致で描き、ケラー以来のスイス散文の伝統を受け継いでいる。[岩村行雄] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例