日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ウッドハウス(Christopher Montague Woodhouse)
うっどはうす
Christopher Montague Woodhouse
(1917―2001)
イギリスの小説家、政治家。1942~1944年、ドイツ支配下のギリシアで山岳ゲリラ隊に加わり、その体験から『争いの種』(1948)を書いた。また、12の物語からなる『ある前兆』(1950)は特異な想像力で知られる。そのほか評論『ドストエフスキー』(1951)がある。第二次世界大戦後ギリシア、イランで外交官として活躍した。帰国後、政府・外交諸機関に関係し、保守党政治家としてマクミラン、ヒューム両内閣に加わり、内務省次官などの要職についた。下院議員(1959~1966、1970~1974)。また王立美術院会員、学士院会員、同評議会議長(1977~1986)、ケンブリッジ、オックスフォード大学客員教授の要職も歴任した。
[山口圭三郎]
『C・M・ウッドハウス著、西村六郎訳『近代ギリシァ史』(1997・みすず書房)』