ウィレム(1世)(オランダ(ネーデルラント)国王)(読み)うぃれむ(英語表記)Willem Ⅰ

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ウィレム(1世)(オランダ(ネーデルラント)国王)
うぃれむ
Willem Ⅰ
(1772―1843)

オランダネーデルラント国王(在位1815~40)。オランダ共和国総督、オラニエ・ナッサウ公ウィレム5世の子。フランス革命に際し、フランス軍のオランダ侵入によってイギリス、続いてプロイセンなどに亡命。ナポレオン1世の敗北とともに帰国し、オランダの主権者となり(1813)、オランダ王国の成立によりブリュッセル戴冠(たいかん)してウィレム1世と称し、ルクセンブルク大公を兼ねた(1815)。オランダ王国の建設に努力したが、その専制的統治はことにベルギー住民の不満と反感を強め、1830年ベルギーの独立革命を招いた。列強はロンドン会議を開いてベルギーの独立を決定、ウィレムもこれを承認した。40年、国民の人望を失い退位

[栗原福也]


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