アブデュルハック・ハミト・タルハン(読み)あぶでゅるはっくはみとたるはん(英語表記)Abdülhak Hamit Tarhan

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

アブデュルハック・ハミト・タルハン
あぶでゅるはっくはみとたるはん
Abdülhak Hamit Tarhan
(1851―1937)

トルコ詩人劇作家イスタンブール生まれ。アメリカ系の大学ロバート・カレッジ卒業。外交官としてパリ、ロンドンブリュッセルなどに赴任するかたわら作品を発表。タンジーマト改革期の思想家ナムク・ケマルの影響を受けて専制政治を批判したが、その作風西欧ロマン主義を吸収した叙情性の高いものであった。後世「詩の天才」とたたえられ、後輩に大きな影響を与えた。代表作に『墓』『恋の冒険』など。

[永田雄三]

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20世紀西洋人名事典 の解説

アブデュルハック・ハミト・タルハン
Abdülhak Hamit Tarhan


1851 - 1937
トルコの詩人,外交官,劇作家。
元・大使。
イスタンブール生まれ。
オスマン朝末期から共和国期にかけ、外交官として仏・希・露・英に赴任するかたわら詩人、劇作家として活躍し、その作風は叙情性が高く後に詩の天才と言われ、トルコ近代詩の基礎を築いた。作品に詩集「墓」(1885年)、戯曲「フィンテン」(1918年)など多数。

出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報