アスピリン配合製剤(読み)アスピリンハイゴウセイザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「アスピリン配合製剤」の解説

アスピリン配合製剤

製品名
《アスピリン製剤》
アスピリン(小林化工、東和薬品、日医工、日本ジェネリック、ファイザー、マイラン製薬)
ゼンアスピリン(全星薬品工業、全星薬品、沢井製薬
バイアスピリン(バイエル薬品
《アスピリン・ダイアルミネート製剤》
アスファネートA81(中北薬品
ニトギスA81(シオノケミカル)
バッサミンA81(武田テバファーマ、武田薬品工業)
バファリンA81(エーザイ、ライオン)
ファモターA81(鶴原製薬、ファイザー)
《アスピリン・ランソプラゾール配合剤》
タケルダ(武田薬品工業)

 解熱鎮痛剤ですが、血液を固まりにくくする抗凝血作用ももち、用量によっては動脈硬化の進行を防ぐ目的で使われています。


 狭心症慢性安定狭心症不安定狭心症)、心筋梗塞しんきんこうそく虚血性脳血管障害一過性脳虚血発作脳梗塞などにおける血栓けっせん塞栓そくせん形成の抑制冠動脈バイパス術や経皮経管冠動脈形成術の施術後の血栓塞栓形成の抑制アスピリン製剤アスピリン・ダイアルミネート製剤は、川崎病川崎病による心血管後遺症を含む)の治療にも用いられます。


①ショック、アナフィラキシー、出血(脳・眼底・消化器など)、皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死えし融解症、剥脱性皮膚炎、再生不良性貧血、喘息ぜんそく発作の誘発、消化性潰瘍、小腸・大腸潰瘍、じんましんなどの過敏症状が現れることがあります。アスピリン製剤アスピリン・ダイアルミネート製剤では、肝機能障害、黄疸おうだんアスピリン・ランソプラゾール製剤では、間質性肺炎、間質性腎炎、汎血球減少、重篤な肝機能障害が現れることがあります。


 これらの症状が現れたときは服用を止め、ただちに医師に報告してください。


②そのほか、吐き気、食欲不振、便秘、下痢、血液障害、痒疹ようしん発汗、めまい、頭痛、肝・じん障害、血圧低下、みぞおちの痛み、気管支炎、鼻炎・鼻出血、結膜炎角膜炎、過呼吸、倦怠感けんたいかん、低血糖などが現れることがあります。


 このような症状が現れたときは、医師に相談してください。


錠剤です。1日1回服用します。1日の使用回数、使用時間、1回の使用量については医師・薬剤師の指示を守り、かってに中止したり、減量・増量しないでください。


 また、服用にあたっては、十分な水(コップ1杯以上の水)で飲むようにしてください。


②あらかじめ問診の際に、持病・アレルギーなどの体質、現在使用中の薬の有無を医師に報告してください。


 とくに、出血しやすい人、この薬で過敏症状またはアスピリン喘息をおこしたことのある人、消化性潰瘍かいよう、重い血液障害のある人、出産予定日12週以内の妊婦には使用できません。


 アスピリン製剤アスピリン・ダイアルミネート製剤では、低出生体重児、新生児、乳児アスピリン・ランソプラゾール製剤では、アタザナビル硫酸塩製剤、リルピビリン塩酸塩製剤を使用中の人には使えません。


③これまでに消化性潰瘍、肝・腎障害またはそれらの病歴がある人、高血圧症、月経過多気管支喘息、アルコール飲料の常飲、手術前1週間以内の人、心臓カテーテル検査または抜歯前1週間以内の人、血液異常のある人または過去にあった人、出血傾向素因のある人、小児、ミソプロストール製剤を使用中の人、高齢者、妊婦などは、注意して使用しなければなりません。あらかじめ、医師にその旨を報告してください。


④この薬を使用中に、ほかの薬を使用する必要が生じたときは、必ず医師に報告してください。


 また、ワルファリンカリウム製剤、血小板凝集抑制作用のある薬、血栓溶解剤、プロスタグランジン製剤、糖尿病治療剤、メトトレキサート製剤バルプロ酸ナトリウム製剤フェニトイン製剤副腎皮質ホルモン剤リチウム製剤利尿剤βブロッカー製剤アンジオテンシン変換酵素阻害剤ニトログリセリン製剤、尿酸排泄促進剤、非ステロイド抗炎症剤などと併用すると、副作用が強く現れたり、薬の効果が弱まったりすることがあります。


⑤これらの薬は、腸溶性の成分を含むので、くだいたり、すりつぶしたりしないで、そのまま服用してください。

出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報

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