アジャン(英語表記)Agen

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アジャン」の意味・わかりやすい解説

アジャン
Agen

フランス南西部,ロトエガロンヌ県の県都。ガロンヌ川中流右岸に位置し,背後にエルミタージュ丘陵斜面が迫っている。町の北側をガロンヌ並行運河が通り,北西隅で運河橋により本流を横切っている。起源ローマの要塞都市アギヌム。河川交通路とアキテーヌ盆地東部の南北交通路の交点にあって発達した町で,中心部には中世風の町並みが残り,ゴシック様式大聖堂 (12世紀) などもあり,貴族城館3つを合せて設立された美術館には,ゴヤの作品をはじめ陶器,考古学出土品などが,各時代にわたって展示されている。古くから船員の壊血病予防用の干しプラムの産地として知られていたが,現在も果物,早期栽培野菜などの大集散地。食品,機械工業も発達。人口3万 2233 (1990) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アジャン」の意味・わかりやすい解説

アジャン
あじゃん
Agen

フランス南西部、ロート・エ・ガロンヌ県の県都。ガロンヌ川右岸に面し、人口3万0170(1999)。行政商業の中心地であるが、鉄道と自動車道路が集まる交通の中心でもあり、農産物の集散地としても重要である。町の起源はガリア人の集落に始まり、ローマ時代には街道がこの町を横切り、カロリング朝時代にこの地方の中心都市となった。ロマネスクとゴシック様式の大聖堂、13~15世紀創建の教会がある。

[青木伸好]

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