アカウントアメーバ角膜炎(読み)アカウントアメーバかくまくえん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

アカウントアメーバ角膜炎
アカウントアメーバかくまくえん

1975年にアカウントアメーバによる角膜炎脳脊髄 (せきずい) 膜炎に合併した症例が初めて報告された。以来,アメリカでソフトコンタクトレンズ装用者の発症を中心に報告されている。主たる症状は,強い眼痛。角膜は,軽度の出血とともに樹枝状角膜炎様の所見を呈する。やがて角膜神経に沿って放射線状に浸潤が進み,瞳孔領に輪状の潰瘍ができる。アカウントアメーバは 19~30μm の大きさで葉状,とげ状の仮足を持ち,水・陸を問わずどこでも成長し,漏水空洞ダクト,風呂の水などからも発見されている。コンタクトレンズ装用者は市販されている保存液を購入し,自家製の液を使用しないこと。また冷蔵庫内に保存し,ケース内の保存液は毎日交換し,レンズ装用中はケース内の保存液を捨て清潔に乾燥させておくことが大切である。

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