デジタル大辞泉
「ませなんだ」の意味・読み・例文・類語
ませ◦なんだ
[連語]《丁寧の助動詞「ます」の未然形+過去の打消しを表す助動詞「なんだ」》…ませんでした。
「此家へ参り―◦なんだでございましょうか」〈鏡花・高野聖〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
ませ‐・なんだ
(丁寧の助動詞「ます」の未然形に過去の打消を表わす助動詞「なんだ」の付いたもの) 過去の
事態に関する打消を丁寧に表わす。…ませんでした。ましなんだ。
※虎明本狂言・腹不立(室町末‐近世初)「某はききませなんだが、そなたの名は何と申ぞ」
※
人情本・
春色辰巳園(1833‐35)四「ヲヤお出なさいまし、さっぱりぞんじませなんだ」
[
語誌]
幕末には「ませんかった」「ませんだった」「ませんでした」などの形も生まれ、結局「です」を用いた「ませんでした」が一般化したことで「ませなんだ」は衰退した。→「
ます」の語誌
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報