ひ・ヒ(読み)ひ

精選版 日本国語大辞典 「ひ・ヒ」の意味・読み・例文・類語

ひ【ひ・ヒ】

〘名〙 五十音図の第六行第二段(ハ行イ段)に置かれ、五十音順で第二十七位のかな。いろは順では第四十四位で、「ゑ」のあと「も」の前に位置する。現代標準語の発音では、硬口蓋と前舌との間の無声摩擦音 ç と母音 i との結合した音節 çi にあたり、これを清音の「ひ」という。これに対して、「ひ」に濁点をつけた「び」は、両唇の閉鎖による有声破裂音 b の結合した音節 bi にあてられ、これを「ひ」の濁音という。また、「ひ」に半濁点をつけた「ぴ」は、両唇の閉鎖による無声破裂音 p の結合した音節 pi にあてられ、これを「ひ」の半濁音という。歴史的かなづかいでは、語中語末の「ひ」を i と読むことが多い。また「ひ」「び」「ぴ」はそれぞれ「ゃ・ゅ・ょ」を伴って、çja, çju, çjo; bja, bju, bjo; pja, pju, pjo を表わす。「ひ」の字形は「比」の草体から出たもの、「ヒ」は同じく「比」の半分をとったものである。ローマ字では、清音に hi, hya, hyu, hyo 濁音に、bi, bya, byu, byo 半濁音に pi, pya, pyu, pyo をあてる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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