ひゅうどろどろ(読み)ヒュウドロドロ

デジタル大辞泉 「ひゅうどろどろ」の意味・読み・例文・類語

ひゅう‐どろどろ

《「ひゅう」は笛を高く吹く音、「どろどろ」は大太鼓を小刻みに打つ音を表す》
[名]
芝居で、幽霊が出没するときに鳴らす下座音楽。また転じて、幽霊のこと。
芝居で、幽霊が出没するときなどに使用する焼酎火
[副]芝居で、1の音を表す語。また一般に、幽霊が現れ出てくるさま。「暗闇からひゅうどろどろと何か出そうだ」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ひゅうどろどろ」の意味・読み・例文・類語

ひゅう‐どろどろ

[1] 〘副〙 (「ひゅう」は笛の高い音を、「どろどろ」は太鼓を小きざみに打つ音を表わす。多く「と」を伴って用いる) 芝居で、幽霊の出没する際に鳴らす下座音楽の音を表わす語。
咄本・軽口若夷(1742)三「とんしゃうぼたいと手をあわせしが、ひゅうどろどろとなるがいなや」
[2] 〘名〙
① ((一)から転じて) 幽霊。
西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉五「なんでも、ヒウドロドロにちげへねへ」
② 芝居などで、狐火に擬してたく焼酎火。ひゅうどろ。
※雑俳・柳多留拾遺(1801)巻一八「いり酒をひうどろどろにしてしまひ」

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