なで(読み)ナデ

デジタル大辞泉 「なで」の意味・読み・例文・類語

な‐で

[連語]《完了の助動詞「ぬ」の未然形接続助詞「で」》…てしまわないで。…せずに。
「濡れたる衣をだに脱ぎかへ―なむ、こちまうで来つる」〈竹取

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「なで」の意味・読み・例文・類語

なで

〘副〙
[一] (「なんで」の変化した語) 「御用はなんでございますか」の意で、主として商人が用いる。→なでなで
※雑俳・柳多留‐一二(1777)「ごふく店なでに成るほどとどこほり」
※隣の嫁(1908)〈伊藤左千夫〉二「おとよさアなで今日は唄はねいか」

な‐で

(完了の助動詞「ぬ」の未然形「な」に打消の接続助詞「で」の付いたもの) …てしまわないで。…てしまわずに。
※竹取(9C末‐10C初)「しほにぬれたる衣だに脱ぎかへなで」

なで

〘名〙 東北北陸地方雪崩(なだれ)をいう。〔浜荻仙台)(1813頃)〕

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