食の医学館 「ぜんそく」の解説
ぜんそく
《どんな病気か?》
気管支(きかんし)の内側が狭くなり、肺への空気の出入りが悪くなる病気です。ぜんそくの発作(ほっさ)では、ゼーゼー、ヒューヒューという喘鳴(ぜんめい)をともなう呼吸困難が起こります。おもな原因はアレルギー反応(「小児ぜんそく」参照)ですが、タバコの煙や排気ガスといった刺激によっても悪化します。
《関連する食品》
〈IPA、DHA、タウリンで気道の炎症、収縮を抑える〉
○栄養成分としての働きから
気道の炎症を改善するIPA(イコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)、気道の収縮を抑えるタウリンが有効な成分です。
ウナギ、ハマチ、イワシ、マグロ、ブリなどには、IPA、DHAが豊富に含まれています。タウリンはサザエ、ホタテガイ、タコ、イカなどに多く含まれます。アレルゲン(アレルギーの原因)でなければ、積極的にとりましょう。
また、コマツナ、ニンジン、シュンギクなど緑黄色野菜に含まれるカロテンも、粘膜を丈夫にして免疫力を高める働きがあります。トウガラシなど辛みの強い香辛料は、気道を刺激して発作を起こすことがあるのでできるだけ避けるようにします。
○漢方的な働きから
ぜんそくの妙薬といわれるフキの茎や葉を薄味で煮て食べましょう。
○注意すべきこと
気管支拡張剤のテオフィリン製剤とチョコレート、カフェインを併用すると、頭痛や胃腸症状などの副作用が現れやすくなります。