すべり台(読み)すべりだい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「すべり台」の意味・わかりやすい解説

すべり台
すべりだい

高い所から自身の重みで滑り降りる遊具器具の高さは、2メートルぐらいの幼児用から、4メートルぐらいの少年用、さらに、非常に長大な「大山すべり」といわれているものまで種々ある。滑り板の状態には直線、波状、回転などがあり、また、手すり踊り場があるものとないもの、材質には木造金属コンクリート造などがある。だいたい固定的なものであるが、簡便な移動式のものもある。様式にはストレート・スライド(直線式のもの)、ウエーブ・スライド(波状のもの)、トンネル・スライド(途中にトンネルがあるもの)、スパイラル・スライド(旋回状のもの)、レーサー・スライド(1基から2本のすべり台が取り付けてあるもの)などがある。子供の遊具として、体の平衡感覚を養い、精神面でも勇気を育てるうえで有効である。

[山崖俊子]

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改訂新版 世界大百科事典 「すべり台」の意味・わかりやすい解説

すべり台 (すべりだい)

幼児・児童向きの固定された運動遊具。斜面を滑りおりる動きを楽しむ遊具で,スピード感,高低感,平衡感覚などが養われる。子どもは,自然の環境にあるいろいろな斜面をよじのぼり,滑りおりる遊びを好むが,すべり台は人工的につくられた斜面といえる。1880年ころアメリカで初めて製作され,明治末期に日本に輸入されたという。一般には高さ2~2.5m,滑走面の長さ4mくらいで1面のもの(単式)であるが,滑走面を2面にした複式のものや,滑走面がらせん状になったものなどもある。また,築山一面を幅3mくらいのコンクリートの滑走面にしたものなどが公園につくられている。2歳ころから好む遊びであるので,室内用の移動できる木製のすべり台もある。
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