しかるを

精選版 日本国語大辞典

しかる‐を

〘接続〙 先行の事柄に対し、後続の事柄が反対・対立の関係にあることを示す。ところが。しかし。しかるに。

※観智院本三宝絵（984）中「我国はもとより神をのみあがめたてまつる。而を蘇我大臣仏法といふことをたうとびうやまふ」

※平家（１３Ｃ前）一「次に天武天皇の御願、教待和尚・智證大師の草創とて、園城寺の額をうつ。しかるを、山門の大衆いかがおもひけむ、先例を背きて」

※当世書生気質（1885‐86）〈坪内逍遙〉六「親父の脚(すね)をかぢってをるのだから、〈略〉多少忍ぶところ無(なか)らざる可らずサ。然(シカ)るを生意気に絹の衣服を被たり」

出典　精選版 日本国語大辞典