さんしゃをさける

精選版 日本国語大辞典 「さんしゃをさける」の意味・読み・例文・類語

さんしゃ【三舎】 を=避(さ)ける[=譲る]

(「春秋左伝‐僖公二三年」の「晉楚治兵、遇于中原、其辟君三舎」による語。三日間の行程、つまり約三六キロメートルほどの距離の外に退くことをいう。敬意を表わして譲る意)
① 恐れはばかって遠く避ける。相手を恐れて、しりごみをする。へりくだった態度をとる。
読本・南総里見八犬伝(1814‐42)九「三舎(サンシャ)を避て、那(かの)孤忠を、空しうせざるも武士の情也」
② 遠くおよばない。とうてい比較にもならない。まったく問題にならない。
東京新繁昌記(1874‐76)〈服部誠一〉三「娘公(〈注〉ねいさん)は天下の英雄也、戦はば必ず勝ち守れば必ず固し。僕が拙射敢て三舎を避く」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android